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東山魁夷の詩画集

昭和を代表する日本画家の一人、東山魁夷。彼の代表作に想いを馳せると、素晴らしい大作の数々が脳裏に浮かんできます。

荘厳で奥深く、まるで私達鑑賞者に静かに語りかけてくるかのような東山魁夷の絵画ですが、彼が紡ぎだす文章にもまたその魅力が感じられます。

東山魁夷の随筆を読んだ時に、絵画だけではなく文章にまでその個性と気品が滲み出ていることに大変感銘を受けました。誠に東山魁夷の作品は鑑賞に値するものですが、その文章もまた然りだと思いました。

東山魁夷の著作は沢山あるのですが、その中でも彼が詩画集を手がけていた事をご存知でしょうか。東山魁夷は60代の時に旅したパリで得たインスピレーションを詩画集という形に昇華しました。東山魁夷はパリのコンコルド広場にここかしこと置かれた小さな鉄製の椅子に親しみを感じました。そしてなんとこれらパリのコンコルド広場の椅子をこの詩画集のメインキャストにしました。詩画集のタイトルは『コンコルド広場の椅子』。東山魁夷はこの詩画集の着想について後に次のように記述しています。

「若い頃には気づかずにいた、ひっそりとこの広場に佇んでいる素朴なものにも、親しみが通い合うのを強く感じた。

この椅子の中にも、パリの心が生きている。広場の椅子が私に語りかける言葉を忘れずに書きとめて、それを絵にしようと、その時、私は考えた。」

優しい視点で描かれた美しい文章と、柔らかな淡い色彩で描かれた絵が、大変美しくもどこか寂しげなハーモニーを奏でているかのようで、ページをめくる度に東山魁夷の不思議な空想の世界に引き込まれます。

秋の夜長に何か読む本をお探しでしたら、東山魁夷の静謐な詩画集をおすすめします。

(昨夜の雨で マロニエも 菩提樹も 秋の色が濃くなった

 路上の落ち葉も日一日と多くなる

 パリをめぐる森も美しいことだろう

 私はだた ここに こうして移り過ぎて行く季節を見守っているだけだが)

                  『コンコルド広場の椅子』より抜粋

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by galerie-h | 2016-10-26 13:49

ピカソが通ったカフェ

パブロ・ピカソはスペインはアンダルシア地方のマラガの出身ですが、10代の時に家族でバルセロナに移住します。その後マドリッドの王立美術アカデミーに入学するものの、学校という場所でアカデミックに絵を学ぶということに意義が見いだせず中退します。そしてその後ふたたび自由で開放的なバルセロナの街に戻ってきます。

1899年、当時17歳のピカソがバルセロナで足繁く通ったカフェがあります。そのカフェの名は「クアトロ・ガッツ」。そこは当時の芸術家やブルジョア達の支援によって生まれた特別なカフェでした。このカフェは当時流行していたモデルニスム建築の様式で建てられました。このカフェのコンセプトは芸術家達の集う場所を提供することでした。パリのカフェのような、芸術家達が集まる社交場をバルセロナにもつくろうとしたのです。

実際にこのカフェはバルセロナの芸術界で活躍していた画家や音楽家達が集まる場所となりました。若かったピカソはここに通い、このカフェの常連だった芸術家達から多くの刺激と影響を受けます。ピカソが後にパリへ行く決意をしたのも、このカフェで年上の芸術家達からパリという街の魅力について頻繁に語られたことに起因します。

そしてこのカフェ「クアトロ・ガッツ」はピカソの初の個展が開かれた場所でもあります。当時バルセロナで大変人気と名声のあった画家、ラモン・カサスに対抗するかのように、ラモン・カサスと同じような手法の肖像画デッサン展を行いました。資金のなかったピカソは自分の作品を額なしで、直接画鋲ではりつけました。そしてその作品数は150点以上という莫大な数でした。後日有名な大手新聞社の評論にある程度の評価はされるものの、あまり好意的ではない批判をされます。けれども若かったピカソはおそらく、そのような批評をものともせず自分の道を邁進していったことでしょう。

またピカソは仲間達とこのカフェのポスターなども手がけましたが、のちにそれがメニューとして使用されました。

ピカソに画家としてのチャンスとチャレンジする機会を与えたこのカフェは

10年ほどで閉店してしまったものの、現在では当時の内装を再現したレストランとして今もバルセロナの中心街の路地裏に存在します。

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by galerie-h | 2016-10-03 14:29