ピカソとフラメンコ
2021年 07月 30日
皆様はどのような音楽がお好きでしょうか。
私たちの周りには様々な音楽が溢れていて、いつでも好きな時に音楽を個人で聞いたり、楽しんだりできますね。
一般人の私達が音楽を気軽に聞いて楽しむように、著名な芸術家達も、もちろん音楽を享受したりすることでしょう。
小磯良平がクラッシックを好んで聴いていたことや、奈良美智がロックを愛していることなど、古今東西の芸術家とその音楽的嗜好に関して考察すると、枚挙にいとまがありません。
前回の記事でダリとフラメンコについてご紹介させていただきましたが、実はあのピカソもフラメンコに縁があるのです。おそらく大多数の人が、スペイン=フラメンコの国と連想することだと思いますので、ピカソとフラメンコという組み合わせに特に驚きはないことでしょう。けれどもここで少しピカソについて踏み込んで考えていただきましょう。ピカソはその人生の大半をフランスで過ごしましたが、彼の生まれ故郷はスペインのマラガ、アンダルシア地方です。アンダルシアといえばフラメンコの本場の地です。ですから、おそらくピカソは幼い頃からフラメンコの音楽に直に触れる機会が、自然にフラメンコの音楽に親しむ機会が多々あったことでしょう。好む好まざる以前に、ピカソが生まれ育った環境により、フラメンコのリズムというものが、幼少時代からピカソのスピリットに深く刻まれていったのでは無いかと思うのです。
そのようなピカソが大変愛したフラメンコギタリストがいます。皆様、ここで前回のダリとフラメンコの記事を思い出していただきたいのですが、なんとダリがライブペインティングをした時の演奏家は、ピカソも愛したフラメンコギタリストなのです。このフラメンコギタリストは、南フランスのジプシー集落出身で、大変素晴らしい演奏をするギタリストでした。ダリだけでなく、画家のピカソとも親交があり、ピカソはこのギタリストの演奏を聴くために南フランスのアルルまで訪れています。彼の演奏に感動したピカソはこのギタリストのギターに絵を描き、ピカソとサインをしました。ピカソが故郷のスペインから遠く離れたフランスで、フラメンコをどのような思いで当時聞いていたのか、私たちが知る由もありません。しかしながら、このフラメンコギタリストの音楽がピカソの芸術にインスピレーションを与えたことは想像に難くないです。
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