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映画の中に見る名画(東山魁夷)

皆様は今までに、邦画・洋画を問わず、映画をご覧になって、その中で絵画や美術品が登場する事に注目された事はありますか。


映画のストーリーが、ある芸術家についての伝記などや、美術館がストーリーの中にメインとして出てくるような場合、スクリーンの中に意図的に絵画が出てくるのは必然のことでしょう。


では反対に、そういった美術や芸術家をメインテーマとして扱っていない映画の中で、いわば小道具の一つとして出てくるような芸術品というのは一体どれくらいあるのでしょう。



小津安二郎の映画、『秋日和』には数々の日本の名画が登場します。それらは全て小津自身のコレクションによる実物が用いられました。美にこだわり、マガイ物を嫌い、筋の通った品物、ホンモノを愛した小津は小道具ひとつにも妥協を許しませんでした。


映画『秋日和』の中に東山魁夷の絵画がさりげなく登場しますが、そのシーンで使われている電話の色が、絵画の中の、東山ブルーに呼応するかのような色彩で視覚に大変印象に残ります。他にも様々なシーンで日本画の巨匠達の作品が、ところどころに象徴的に使われています。

東山魁夷は『秋日和』に関して、「構図の端正、厳格な点と美しい色の世界にひかれる」と評しました。


少し視点を変えた芸術鑑賞として、小津安二郎の映画の世界に登場する名画達を、ご覧になってみては如何でしょう。また名画への新たな発見や感動が生まれるかもしれません。

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by galerie-h | 2021-03-29 14:24