アルフォンス・ミュシャが描いた「月」
2020年 09月 28日
今年の中秋の名月は10月1日です。秋になると、澄んだ空の上に、月はより一層美しく輝くように見えます。古来より月というものは人々にとって神秘的なものでした。そのような月は洋の東西を問わず、多くの画家によって描かれてきました。月が何かの象徴的に描かれる事もよくあり、月が芸術家達に与えるインスピレーションは無限です。
月を描いた画家の一人に、アール・ヌーヴォーを代表する画家のアルフォンス・ミュシャがおります。
ミュシャの「四つの星」というタイトルの作品は4点の連作から成っており、それぞれのパネルに美しい女性が天体とともに寓意的に描かれています。その中の一つに、「月」とタイトルが付けられた絵画があります。
月を背後にして正面を向いている女性が、その口元にうっすらと微笑みを浮かべているかのようで、こちらを見つめている様子が描かれています。この女性自身が月を象徴するかのようで、大変神秘的に描かれています。
ミステリアスな表情を浮かべた美しい女性の姿はまるで月の精のよう。そしてこの絵を取り囲んでいる、装飾模様のような花々は白ケシが描かれています。白ケシは眠りの象徴といわれる花。
ミュシャの描いた「月」の絵画を寝室に飾るのも安眠導入に良いかもしれませんね。
