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コロンビアの芸術家 フェルナンド・ボテロ

ラテンアメリカの芸術家というと私達には少し馴染みが薄いかもしれません。中南米はノーベル文学賞受賞作家が多い国ですので、ラテンアメリカの文学に関係した作家の名前ならば頭に浮かぶというかたがいらっしゃるかもしれません。しかしながらラテンアメリカが輩出した人物は文学のみの分野には留まらず、芸術の分野でも素晴らしい作品をつくりあげた作家達が何人もいます。

ここではコロンビアの芸術家、フェルナンド・ボテロについて少しご紹介したいと思います。フェルナンド・ボテロは現在も活躍している芸術家で齢は80歳を過ぎています。その長い芸術人生の中で彼は世界の様々な場所にアトリエをかまえてきました。イタリアはピエトロサンタ、フランスのパリ、モナコ、そしてアメリカはニューヨークといったところに居住し、それらの場所で芸術を吸収してゆきました。例えばパリにいたころは、日々ルーブル美術館で一日の大半を過ごし、そこにある作品を学んでゆきました。また、イタリアのフィレンッエに暮らしていた時はルネッサンスの巨匠達の作品をじっくりと勉強しました。そういった経験とコロンビア生まれの彼のスピリットが融合したことによって、フェルナンド・ボテロ独自のスタイルが確立されていったのでしょう。

ここで肝心の彼の作品について言及しましょう。フェルナンド・ボテロの作品は一度見ると忘れられないほど印象的です。本人の名前に由来した「ボテリスム」ともいわれる特徴がどの作品にも見られます。それが絵画であれ、彫刻であれその「ボテリスム」ともいわれる特徴は揺るぎません。それは何かというと人間や動物といった対象物すべてが大きく、ぽってりと誇張されたボリュームをもっているということです。そう、フェルナンド・ボテロの作品は誇張されたふくよかな体型がその特徴のひとつです。それに関しては様々な憶測があり、事物や状況を風刺するために誇張されたボリュームで表現されているのだとも言われますが実際のところフェルナンド・ボテロ自身はそのような意図ははっきりと持っていないようです。それは彼の内からでてくるもの、もしかすると彼が幼い頃に通った教会のバロック様式に影響をうけたためなのかもしれませんし、もしくはコロンビアのどっしりとしたインディヘナの姿が「ボテリスム」として投影されているのかもしれません。いずれにせよ鑑賞するものに様々な想像を与えてくれるフェルナンド・ボテロの作品は本当におおらかで豊かなものです。

「芸術家は理由など知らずにある形にひきつけられる。理屈を付けて正統化するのは後からすることだ。」            フェルナンド・ボテロ
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by galerie-h | 2016-03-31 15:36