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アンディ・ウォーホル 中編

アンディ・ウォーホルの代表的作品ともいえる、「キャンベルのスープ缶」 は決して天から降ってきたものではなかった。1950年代、アンディは広告の世界で商業デザイナーとして成功していたものの、絵画制作に没頭するため広告の仕事の時間を減らした結果、収入が大幅に減り心身ともに窮地に追い込まれた。そのようなアンディに救いの手を差し伸べるかのようにインスパイアした人物がいる。その人物とは画廊主でインテリア・デザイナーのミュリエル・ラトウである。

アンディは救いを求めるかのように次の言葉をミュリエルに投げかけた。
「リキテンスタインやローゼンクイストと違った、何か、強いインパクトのあるものを見つけなければならない。でもどうしたらいいのか見当がつかない。いいアイデアがあったらくれないか」。
それに対してミュリエルはアンディに50ドルを要求する。アンディは小切手に即座にサインをし、そのアイデアを渇望した。そこでミュリエルはアンディに次の質問を投げかけた。
「あなたが世界中で一番好きなものって何?」
アンディは世界中で一番好きなもの?と自問する。するとミュリエルは言った。
「お金でしょ。お金の絵を描くのよ」。
アンディは言った。「すごい、そのアイデア本当に最高」。そしてミュリエルは付け加えた。
誰もが毎日目にしていて、誰でもすぐわかるもの…スープの缶みたいなものを描くべきだと。
翌日アンディ・ウォーホールは早速キャンベル・スープを買いに走った。

ミュリエルの助言はアンディにとって重要なものであったが、作品のスタイルに関して、友人のアドヴァイスに従ったことも画家としてのアンディ・ウォーホルの方向性を決定づけた。
1960年のある夏、アンディは自身の二つの作品を友人のエミール・ディ・アントニオに示した。一枚は抽象表現主義風に描いたコカ・にコーラの瓶、そしてもう一枚はコマーシャル・アートのイラストのように、白黒のくっきりとした輪郭線で描いたコカ・コーラの瓶だった。エミール・ディ・アントニオはしばらくこの二枚の作品を眺めた後、一枚はゴミ、そしてもう一枚の方は素晴らしいと賞賛した。そして前者の作品は捨てて、後者を発表するべきだと言い放った。

機械になりたいと発言していたアンディ・ウォーホルは、作品から己の存在を消すかのごとくモチーフを記号化し、まるで工場の生産ラインに物が流れるように、次々と機械的に広告の印刷物のような作品を反復、生産していった。

「あなたはテレビを見れば、コカ・コーラが見える。そして大統領がコークを飲み、リズ・テーラーがコークを飲むのを知る。…いくら高いお金を出しても街角で浮浪者が飲んでいるコークより上等なコークを買うことができない。すべてコークは同じで、すべてがうまい。そのことは、リズ・テーラーも、浮浪者も、あなたも知っている」とアンディ・ウォーホルは述べた。
機械になりたかったアンディのヒューマニスティックな一面が垣間見えるような発言だ。
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by galerie-h | 2017-04-28 12:03