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夏目漱石が評価した画家

今年2016年は、文豪・夏目漱石の没後100年にあたります。そして来年は夏目漱石の生誕150年になるということで、何かと漱石が再注目されているようです。夏目漱石といえば、その作品が国語の教科書に取り上げられていたり、身近なところでは1000円札の顔として肖像が使われたこともあり、広くその名が大衆に知られた作家です。そのような夏目漱石と美術という関係に少しスポットをあててみると興味深いものが見えてきます。

 夏目漱石の小説の中には実に様々な美術作品や芸術家の名前が登場します。そこから、夏目漱石の美術に関する幅広い知識と見聞の一端を垣間みる事ができますが、それらが漱石の描写力によって実に効果的に私達の頭の中で、小説の内容、文字を視覚化、イメージさせてくれる(道具)として使われています。

例えば、初期の名作と評価されている夏目漱石の小説『草枕』。この小説の主人公は画家であり、『草枕』には幾つかの絵画の名前が登場します。その中でも最も有名なものは、ジョン・エヴァレット・ミレーの『オフィーリア』でしょうか。この当時に作中で英国の絵画に言及するあたり、流石イギリス留学を経た漱石の粋を感じます。又、東洋美術への造形も深い漱石は同じ『草枕』の中で伊藤若冲の絵についても言及しています。今でこそ伊藤若冲は天才絵師と称される画家ですが、当時の『草枕』が書かれた時代の伊藤若冲はさほど評価されていませんでした。漱石はただ有名な画家だけを自分の作品にとりあげるのではなかったのです。

夏目漱石は独自の美術に対する鋭い鑑識眼を持っていました。画家、岡本太郎の父親、岡本一平の漫画を誰よりも高く評価したのが夏目漱石でした。まだ当時漫画というジャンルが広く評価されていなかった時代において、後に漫画家のパイオニアとして高く評価される岡本一平の才能を見いだした夏目漱石の鑑識眼とその感性には目を見張るものがあります。

「あらゆる芸術の士は人の世を長閑にし、人の心を豊かにするが故に尊い。」

上記の言葉は『草枕』からの抜粋です。この言葉には、夏目漱石が芸術に対して感じていた想いのようなものが凝縮されている気がします。




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by galerie-h | 2016-11-28 11:20