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ダリが描いた「窓辺の少女」


サルバドール・ダリが永遠に愛した女性ガラと出会う以前に、ある女性のデッサンや肖像画を数多く描きました。その女性とはダリの妹、アナ・マリアでした。

マドリッドにある国立ソフィア王妃芸術センターに「窓辺の少女」という、ダリのシュルレアリスム以前の初期の油彩作品があります。この「窓辺の少女」のモデルが、ダリの妹のアナ・マリアでした。窓辺にもたれかかり、海を静かに、もの思いに眺めている一人の少女の後ろ姿が大変印象的な作品です。実際にこの作品を直に鑑賞して目をみはったのは、その作品のもつ繊細さと質感でした。まるで海の静かなさざめきさえ聞こえてきそうな描写、そしてカーテンのひだや少女の服のしわ、少女の髪の毛のうねりの線のひとつひとつまでが、とても繊細なタッチで細かく表現されています。まるで実物そのもの、いわば写真のようなただの写実的な作品というのではなく、現実的な光景でありながらどこかポエティックなところが流石というかダリの洒脱な魅力にあふれた作品に思います。この作品はかのピカソも高く評価したといいます。

それにしてもこの「窓辺の少女」、ダリは当時どのような思いでこの作品を描いたのでしょうか。そして描かれた妹のアナ・マリアはその時どのような心境だったのでしょう。ダリは母親を若くに亡くしてから、妹のアナ・マリアに母の面影を探していたようです。アナ・マリアは兄のためにモデルを務め、何時間も同じポーズをとるなど根気よくダリの絵画制作に協力しました。ダリの家は海辺の避暑地カダケスに夏の別荘を所有していました。ここには学生時代からのダリの友人であった詩人、ガルシア・ロルカが訪れました。性を超越してロルカはダリを心から愛していました。しかしながらダリはロルカの才能に敬愛してはいたものの、ロルカの気持ちに答える愛までもは持ちえていませんでした。そしてロルカに秘かに恋心を抱いていたのがダリの妹であり、「窓辺の少女」のモデル、アナ・マリアでした。そのような妹の気持ちに兄であるダリが気づいていたのか否かは定かではありませんが、ダリが妹の無言の後ろ姿からさまざまな感情を感じとり、「窓辺の少女」を制作したのではないかと想像することができます。もしくは、ダリ自身の様々な感情が、窓辺にたたずむ妹の後ろ姿に投影されていたのかもしれません。


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by galerie-h | 2016-09-13 12:25